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虚偽出願は3年間の受験禁止 一級建築士試験

 国土交通省は、一級建築士試験の受験禁止措置に関する基準案をまとめた。カンニングや虚偽出願といった不正行為を行った者に、1年〜3年間の受験禁止というペナルティーを与える考え。基準案に対する一般からの意見を10月31日まで募集した上で、次回の試験から適用を始める方針だ。
建築士法では、建築士試験の出願時や受験時の不正行為に対し、3年以内の受験禁止措置を講じることを可能としている。ただ、個々の不正行為に対する措置は明確となっていなかった。このため、基準案では▽他の受験者の答案をのぞき見るなどの不正行為には1年▽参考書、メモを取り出し利用できる状態に置くなどの不正行為には2年▽虚偽の出願によって一級建築士試験を受け、もしくは受けようとするなどの不正行為には3年―の受験禁止期間を設けることとした。
 過去に不正行為を行った者が、再度不正行為を行った場合は、受験禁止期間を加重することができる。設計製図試験での不正行為により、受験禁止措置を講じる場合には、学科試験合格を無効とする。
 二級・木造建築士試験の不正行為に対する基準は、各都道府県が必要に応じて定めることになっている。 

 2012.10.02 建通新聞社より

自治体に建築士派遣 文科省が非構造部材の耐震化で

 文部科学省は、学校施設の非構造部材の耐震化促進に向け、地方自治体向けの専門技術者派遣事業を立ち上げる。技術者不足に悩む自治体に同省が一級建築士を派遣し、耐震点検の実施や耐震対策の速やかな実施を技術面でサポートする。全国5会場で開く講習会への参加を条件に、派遣する一級建築士200人程度を登録する。
 全国の小中学校3万0395校における非構造部材の耐震対策の実施率は32%で、構造体の84・8%に比べ大きく遅れている。文科省のアンケート調査では、非構造部材の耐震点検が完了していない地方自治体の25・9%が、対策が進まない理由として「職員の業務量的に困難」と回答。技術職員を配置していない教育委員会は49%に上り、対策を進める上で自治体の人員・能力不足が大きな課題になっている。
 こうした実態を踏まえ、文科省は13年度から技術者不足の問題を抱える自治体に一級建築士を派遣する事業を開始する。13年度予算の概算要求には事業費5億1600万円を盛り込んだ。
 文科省は、建築学会などに協力を求めて非構造部材に関する講習会を全国5会場で開催し、一級建築士の参加を募る。講習会を受講した建築士を都道府県を通じて希望する市町村に派遣し、屋内運動場の天井落下防止対策をはじめ、非構造部材の危険度や対策の優先度の判断、応急措置に関する技術支援を行う。 文科省は12年度予算で防災機能強化のための補助制度を拡充し、それまで構造体の耐震化と同時に実施することを求めていた非構造部材の耐震化を単独で実施することも認めることにした。補助率は3分の1で、補助の上限は2億円としてる。

 2012.09.14 建通新聞社より

建築基準制度見直しに着手 国交省

 国土交通省は、建築基準制度の見直しに向けた検討に着手する。10日の社会資本整備審議会建築分科会で建築基準制度部会を新設し、構造計算適合性判定(適判)制度や木造建築関連基準、耐震改修促進法などの在り方を当面の課題と位置付けた。今後1年間程度議論を重ねた上で一定の成果をまとめる。その後、建築法体系全体の在り方など中長期的な課題について検討を進めていく。
建築基準制度をめぐっては、法体系が複雑で分かりにくいとの指摘に加え、多様化・高度化するニーズへの対応や新技術導入の円滑化、安全・安心の確保に向けた災害・事故対策の推進、既存建築物対策の充実強化といった社会的要請も強まっている。 同省の「建築法体系勉強会」が12年3月に行った論点整理でも、▽時代の変化に対応した分かりやすい規制体系への移行▽実効性が確保され、効率的な規制制度への見直し―などの必要性が指摘された。
 こうした状況を踏まえ国交省は、新たな部会を設けて建築基準制度を再検証した上で、制度を見直していくことが必要と判断した。検討に当たっては、@適判制度などの建築検査制度A木造建築関連基準B耐震改修促進法など関連規制―の3項目を短期的な課題として具体化していく。
 適判制度などの検討に当たっては、的確・効率的な検査の実施に向けた制度や、効率的で実効性のある計画変更手続きの在り方を検討。木造建築関連基準は、公共建築物木材利用促進法の施行などを踏まえ、木材利用を促進する観点から建築基準の緩和を視野に入れている。耐震改修促進法については、既存不適格建築物の耐震化を進めていくための規制の在り方などを議論する。

2012.09.11 建通新聞社より